夏場は複線用ラッセルヘッドを外している除雪用ディーゼル機関車(DE15 1546)
今回は、北海道出直し遠征の後半戦の2日目(9/12)の話しです。
この日は午前中から記録的な豪雨 ☂☂☂
前日の天気予報で撮影はできないと覚悟していたので、ロケハンに徹することにしました。
全道で列車の運休が相次いでいたので、札幌都市圏から離れない方が身のためと判断し、小樽と岩見沢の両駅に向かって側線留置や雑草の状況を確認することにしました。
この日は小樽市内の観光スポットが軒並み冠水するほどの豪雨でしたが、早めに小樽に向かったので快速「エアポート」が途中の手稲で運転取りやめになった程度で大勢に影響ありませんでした。
その後、岩見沢へ向かいましたが、こちらは既に雨が上がっており、足元の線路やバラストが乾けば撮影可能といった感じでした。
約15年ぶりに会う形式写真仲間がたまたま駅ホームにいたので、札幌方面行きの列車が来るまで撮影地の情報交換などで盛り上がってました。
仲間と別れたあとは一人で岩見沢駅に入ってくる列車を撮っていましたが、運休の影響と思われるような回送列車が何本も駅ホームに停車したので、今回はそのうちの1枚をアップしたいと思います。
単線用ラッセル式除雪ヘッドを外した状態の DE15 1546(旭)です。
DE15 1546 はDE15形の最終ナンバー機ですが、国鉄のDE10タイプの中で一番最後に製造された機関車でもあります(私鉄の自社発注を含めると樽見鉄道の TDE10 1〈1984年製〉が最後)。
DE15 1546(旭) 2023年9月12日 岩見沢駅
上の写真をクリックすると大きな写真が表示されます。
DE15形1500番代は、客車用蒸気暖房装置(SG)未搭載の機関車本体に複線用ラッセル式除雪ヘッドを取り付けて製造されたグループです。
SG非搭載のため第2エンド側のボンネット内に死重を搭載しており、運転室床下のSG水タンクが省略されています。ほぼ同一仕様の機関車に単線用除雪ヘッドを取り付けたタイプは、2500番代に区分されています。
1970〜1975(昭和45〜50)年製の DE15 1501〜1518 は車体回転式の除雪ヘッドを1台しか持たず、終着地点で除雪ヘッドを切り離し、除雪ヘッドを方向転換させてから機関車を連結し直す方式でした。
しかし、これでは終着地点で機回し線が必要で、その区間の除雪や作業に手間が掛かることから、1976(昭和51)年以降に製造された DE15 1519〜1546 は除雪ヘッドを前後に1台ずつ取り付ける両頭タイプに変更されました。
国鉄の分割民営化で15両がJR北海道に引き継がれましたが、現在は8両のみが旭川運転所に在籍しています。
現在もJR北海道のDE15形は除雪専用ではなく、夏場は除雪ヘッドを取り外して入換作業や臨時列車、レール輸送にも使用されています。
2021(令和3)年1月に、除雪専用気動車のキヤ291形試作車が旭川運転所に配置されました。
キヤ291形はDE15形を置き替えるための後継車にあたりますが、石北線への投入が優先で、夏場の列車けん引は想定されていないようなので、レール輸送用気動車が投入されるまでは老体にムチ打って活躍せざるを得ないのでしょうね…
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