鉄道ファン8月号で“E3系 全形式全番代 (1)”を執筆しました(写真は山形線の クハ718-5004)

少々告知するのが遅れてしまいましたが、先週の金曜日(6/20)に “E3系 全形式全番代” の執筆を担当した 鉄道ファン2025年8月号(No.772)が発売されました。
JR東日本の新幹線電車 “E3系” を6ページに渡って概説しました。
今回は2回連載の前編で、先頭車の3形式と中間車のE325形を取りあげました。
鉄道ファン2025年1月号(No.765)に引き続き、今回も「本当に私でいいの?」というテーマでしたが、鉄道雑誌のバックナンバーは売るほどありますので、それらの資料と提供していただいた形式写真を参考にまとめてみました。
私自身、新幹線車両の形式写真はこれまで撮っていませんが、冨田さんや市原さんの協力がありましたので、いつものようなクオリティーは保てたと思っています。
新幹線車両の、特に中間車の高精細な形式写真はほとんど見掛けませんが、お二人の写真が手元にあったので乗り越えることができました。
写真提供のお二人に頭が上がりません、本当にありがとうございました。
いつものように分かりやすさを第一に新幹線E3系の各形式区分を概説しましたので、書店などで鉄道ファン誌の最新号を見掛けたら是非手に取っていただけると嬉しいです。
どうぞよろしくお願いいたします。
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この流れでE3系の未掲載カットをこちらに掲載できたらよかったのですが、新幹線車両は手持ちの写真がございません。
ですので、今回は、奥羽本線福島〜新庄間(山形線)でE3系と同じレールの上を走っている在来線車両をアップしたいと思います。
クハ718形5000番代のワンマン運転対応改造車、クハ718-5004(仙カタ)です。
クハ718-5004(仙カタ) 2016年9月11日 米沢駅
上の写真をクリックすると大きな写真が表示されます。
標準軌(1,435mm)仕様である719系5000番代は、2両編成12本(Y-1〜Y-12編成)が1991(平成3)年9・10月に新製されました。
719系5000番代のデビューは山形新幹線「つばさ」(400系)よりも先で、同年11月に福島〜山形間で営業運転を開始しました。
仙台地区に投入された0番代とは異なり、DT32・TR69系台車などのような485系の廃車発生品を流用していないのと、客用ドアにステップを設けていないので、直流タイプの211系に近いスッキリした外観となっています。
719系5000番代はすべて非ワンマン対応車として落成しましたが、1995(平成7)年12月からのワンマン運転開始に備えてY-1〜Y-6編成の12両がワンマン運転対応車に改造されました。
外観は、車体側面に出入口表示器と車外スピーカが本設置された程度の変化でしたが、車内については、運賃箱や運賃表示器、整理券発行器の設置のほか、運転室後部の2人掛けロングシートが撤去されました。
クハ718形5000番代については、さらにトイレ前の3人掛けロングシートを撤去、同部分に避難はしごを設置しました。
2001(平成13)年には、雪害対策のためスカートを強化形のものに交換。その後、車体側面の行先表示器はLEDタイプに交換されました。
すでに狭軌仕様の719系0・700番代は消滅していますので、5000番代は車齢的には危ないグループに入っているでしょう。
でも、719系5000番代は特殊な線区用の車両ですので、車齢の若い701系5000・5500番代とセットで車両更新を考えないと両数の割にコスト高となるでしょう。
となると、719系5000番代は秋田・仙台地区の701系と同時期に置き替えていくのが妥当な線かなぁ、と。
床面高さを下げたE721系を標準軌に対応させればいい、という簡単な話しでもなさそうなのでね…