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長崎地区のYC1系の中で地味にレアなYC1形100番代(YC1-101)

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JR九州管内の駅構内における雑草の伸び放題および立ち枯れ放置が形式写真の撮影に及ぼす影響 …

 
まるで論文のタイトルのような文言ですが、このことがJR九州など西日本方面のJR車両を撮影するうえで大きな問題になっています。

数年前からJR九州の撮影を強化していますが、雑草がひどいために撮影計画が根本から覆されることがよくあります。

 
昨年(2022年)9月23日のダイヤ改正で長崎本線肥前浜〜諫早間が非電化区間となり、これにともなって佐世保車両センター(崎サキ)の817系の多くが鹿児島車両センター(鹿カコ)などに転出しました。

一方で、YC1系が大量に増備され、熊本車両センター(熊クマ)と大分車両センター(分オイ)からキハ47形が転入したため、長崎地区の一般車両は状況が大きく変わりました。

このような状況変化でTC1系が撮りやすくなったのと、車体全体をブルーメタリックに塗色変更したキハ47形が同ダイヤ改正でデビューしたので、この2形式を撮りに佐賀・長崎方面まで遠征してきました。

 
使ったきっぷは、北九州に本拠を置くスターフライヤーの機内限定販売の“JR西九州フリーきっぷ”。

 

 

博多〜長崎・佐世保間と大村線がフリー区間で、区間内の在来線特急は指定席で乗り放題。
博多〜長崎間を往復するだけで元が取れる値段設定なのに、西九州新幹線に乗車できる指定席特急券が2枚も付いてます。

 
西九州フリーきっぷのフリー区間

西九州フリーきっぷのフリー区間

 

スターフライヤーの株主優待券はもともと何枚か持っていたので有効活用にもなりますし、お天気に合わせて直前予約する前提の撮影遠征の場合、株主優待の割引運賃はかなり魅力的です。

ウェザーニューズ以外曇り予報だった 2/17(金)が撮影初日になるように2/16(木)に博多で前泊し、撮影初日に鳥栖駅の雑草状況を確認しながら有田(佐賀県有田町)入りすることにしました。

 
移動途中、YC1系100・1100番代と稀少区分のキハ47形3500番代が佐世保線運用に入っているのを確認したのと、この日はウェザーニューズ完敗の一日で薄曇りの形式写真日和だったので、三間坂(みまさか)駅と有田駅でノンビリ撮影することにしました。

 
佐世保線のローカル運用に817系電車が入るのは朝夕だけで、昼間の閑散時間帯はYC1系とキハ47形ばかりとなります。

しかも、基本的に同じ編成が佐世保線内を行ったり来たりするので、目撃した編成が撮りたかったら折り返しを狙えば大丈夫。

 
撮影初日(2/17)はYC1系100番代が佐世保線運用に入るという滅多とないチャンスだったので、フリー区間内を無理に動き回らず少ないチャンスをものにすることに徹しました。

 
今回はYC1系100番代のトップナンバー、といっても2両しかいない100番代のうちの1両ですが、YC1-101(崎サキ)をアップしたいと思います。

現在も車体縁取り部のLEDライトは使用されていないようです…

 
YC1-101

YC1-101(崎サキ)  2023年2月17日 有田駅

上の写真をクリックすると大きな写真が表示されます。

 

YC1系は大きく分けると3つのグループから構成されます。

・1つ目は、セミクロスシート車の先行量産車(YC1系100・1100番代)

・2つ目は、ロングシート車で、1両ずつ運用可能な量産車(YC1系100・1100番代)

・3つ目は、ロングシート車で、2両ずつ運用可能な量産車(YC1系200・1200番代)

※ YC1系は各車とも車端部にクロスシートを設けているので、オールロングシート車は存在しません。

 
YC1系の編成表(2022年9月23日現在)

YC1系の編成表(2022年9月23日現在)

上の編成表をクリックすると大きく表示されます。

 

量産先行車の0・1000番代と量産車の100・1100番代は、前後位すべての連結器に自動解結装置(電気連結器)を取り付けているため、1両ずつにバラして2両編成のYC1系に増結して1+2両の3両編成として運行することができます。

このときに増結される2両編成はどのタイプのYC1系でも大丈夫です。

また、3両では賄えない朝夕の快速「シーサイドライナー」などは2+2両の4両編成で運行されますが、これも何れのタイプでも併結可能となります。

しかし、YC1系200・1200番代の2両編成は2車間の連結器を半固定式にしているので、2両を切り離して運行することができません。

 
YC1系はこのように工夫して編成の自在度を上げていますが、増結車(おもにYC1形1100番代)の向きを奇数向き(門司港・江北方)に揃えているので、奇数向きのYC1形1100番代は偶数向きの100番代よりも製造両数が多くなっています。

YC1系の2両編成のほとんどは200・1200番代ですから、100・1100番代の2両編成は2本しかありません。

 
YC1形1100番代は増結車としても運用されているので3両編成を追いかければ撮影できますが、YC1形1100番代は2両しかいないうえに2両編成の中では少数派です。

量産先行車の0・1000番代はもっと少数派ですが、こちらは今回の遠征では運用の関係で撮れないことが現地に着いてから判明…

ですので、この日にYC1形100番代が佐世保線運用に入っていたのはラッキーなことで、運よく雨が降る前に同車を撮影することができました。

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