香椎線のDENCHA化で形式消滅となる可能性の高いキハ31形(キハ31 10)

ダイヤ改正を来週に控え引退が近いと予想される形式をアップしたいと思います。

 
香椎線のDENCHA化(BEC819系による置き替え)にともなう車両転配で淘汰される可能性の高いキハ31形です。

写真は筑豊本線(若松線)がDENCHA化される直前に二島駅で撮影した直方車両センター(本チク)の キハ31 10 です。

 
キハ31 10

キハ31 10(本チク)  2017年2月23日 二島駅

上の写真をクリックすると大きな写真が表示されます。

 

1987(昭和62)年4月の国鉄分割民営化を前に、民営化以降も経営が厳しいと予想されたJR九州の経営基盤整備を目的に新製投入されたのがキハ31形です。

17m級のステンレス製車体に両運転台が設置されており、将来のワンマン運転に備えて出入台を車体の両端に設置しています。

駆動機関(エンジン)はキハ37形のDMF13S(210PS/2,000rpm)を横形(水平シリンダー形)に設計変更したDMF13HS(250PS/2,000rpm)を搭載しました。

 
しかし、コスト削減のため台車は廃車発生品のDT22G(動台車)とTR51E(従台車)。

運転室(乗務員室)は半室構造、乗務員用扉は運転台側のみ、前後の客用扉はバス用の2枚折り戸を採用、トイレは設置なし。

車内の座席は新幹線0系の廃車発生品の転換クロスシートが910mmのピッチで設置されましたが、2+1列の配置で通路用のスペースを考慮したものでした(民営化直後の1988年に増備された キハ31 21〜23 は0系の発生品ではなく新品の転換クロスシートを設置)。

 
ちょっと平面図を描いてみましたが、キハ31形の車内配置はこのような感じでした。

 
キハ31形の平面図

キハ31形の平面図

 

写真の キハ31 10 は国鉄時代の1987(平成62)年2月に落成し唐津運転区(門カラ)に配置されましたが、竹下気動車区(門タケ)への貸出というかたちで香椎線などで使用されました。
国鉄最終日の3月末付で竹下気動車区(門タケ)に転属し、名実ともに香椎線用の車両となりました。

しかし、翌年の1987(昭和63)年3月に長崎運転所(崎サキ)に転属となり、1992(平成4)年7月には大分運転所(分オイ)へと再度転属しました。
この時期はキハ125形やキハ200形の新製投入や快速「シーサイドライナー」(長崎地区)のアコモ改造が行われており、その他の形式についても配置区の集約などが進められていました。

 
キハ31 10 は分オイ時代の1997(平成9)年10月に座席のロングシート化が行われて、2人掛けの転換クロスシートを一部残して大部分のスペースがロングシートに改装されました。

このようなロングシート化改造は地方都市圏輸送でよく見られましたが、キハ31形の場合は車番の変更は行われませんでした。

 

キハ31 10(ロングシート改造車)の平面図

 

ロングシート化改造後もしばらく大分地区で使用されましたが、2006(平成18)年にキハ220形200番代が新製投入されたため、同年8月に筑豊篠栗鉄道事業部(本チク)に転属となりました。

このときの転配でキハ31形の約2/3が本チクに集約され(残りは熊本車両センターの配置)、老朽化したキハ58系が淘汰されたため同系列の稼働車は「TORO-Q」「あそ1962」の3両のみとなりました。

 
各地独自の仕様に改造されていたキハ31形が本チクの配置となったため、若松線や後藤寺線などでは座席のタイプ別に運用が分かれていたようです。

若松線ではキハ47形と共通で運用されていましたが、実際は朝の通勤通学時間帯の増結運用が多く、今回の写真のように跨線橋に掛からないように撮影するためには朝早く現地に行かないと叶わない状況でした。

 
キハ31 10 はこの写真を撮影した2週間後の2017(平成29)年3月に熊本車両センター(熊クマ)に転属し、現在は三角線(熊本〜三角間)で使用されています。

しかし、来週のダイヤ改正(3/16)で香椎線(西戸崎〜宇美間)のキハ40系が架線式蓄電池電車(DENCHA)のBEC819系に置き替えられるので、恐らく余剰となるキハ40系の玉突き転配で熊クマのキハ31形は置き替えられることになるでしょう。

本チクに残っているキハ31形の2両はすでに定期運用から離脱しているので、熊クマの6両が置き替えられると稼働車はいなくなります。

保留車として一部は残るかも知れませんが、そう長くは続かないでしょう。

 
同期のキハ32形(JR四国)とキハ54形(JR北海道・JR四国)はまだまだ現役なので比較されてしまいますが、中古品を多用した低コスト車両の割にはよく頑張った方だと思っています。

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