“ドラえもんカー”を転用改造した「くしろ湿原ノロッコ号」の オハテフ500-51
ゴールデンウィーク明けから自宅のリフォームが始まり、職人さんが来るのに留守できないので、撮影にまったく出られなくなりました。
自宅では2人がリモートワークしているので、彼らにも少しくらい対応してもらいたいのですが、ダメなようです…
それなら、ということで、今回もレタッチしたまま放置されている形式写真をアップしたいと思います。
釧路〜塘路(とうろ)間で運転されている観光列車「くしろ湿原ノロッコ号」の3号車(指定席車)に連結されている オハテフ500-51(釧クシ)です。
オハテフ500-51(釧クシ) 2020年10月3日 川湯温泉駅
上の写真をクリックすると大きな写真が表示されます。
オハテフ500-51 は、2004(平成16)年に増備されたバリアフリー対応車です。
従来の「ノロッコ号」のトイレは種車時代からの和式で、キハ40形のように出入台(デッキ)側の扉から入るタイプの狭いものでした。
しかし、増備車の オハテフ500-51 はバリアフリー対応の洋式トイレに大改装しただけでなく、その向かいに車イススペースと介助者用の補助イスを設けるなどいまどきの装備となりました。
客室の仕様や側窓にポリカーボネート製の開閉窓はほとんど従来車と同じですが、2002(平成14)年12月改正で廃止された快速「海峡」で“ドラえもんカー”に改造されていた オハフ50 5008 を種車としたため、この1両だけは“50”形を引き継いでオハテフ“500”形に形式変更されました。
しかも、種車に搭載されていた冷房装置を撤去したため、改造後は非冷房車…
さらに、従来車の オハ510-1 のディーゼル発電機から電源供給が受けられないため、床下(写真右側)に自車給電用として20kVAの発電機も追設されました。
「富良野・美瑛ノロッコ号」のときに発電機搭載車のオハテフ510形を50番代に区分した(→ オハテフ510-51)たので、それに倣って当車も50番代を名乗ったため、1両のみの形式なのにトップナンバーではなく オハテフ500-51 となりました。
「くしろ湿原ノロッコ号」の編成表(左側が釧路方)
もともとは、1978(昭和53)年製の オハフ50 2044。
福知山客貨車区(1986年以降は福知山運転区)の配置で、山陰本線や福知山線などをのんびり走っていたのに、1987(昭和62)年2月に青函トンネル用の車両に改造(オハフ50 5008 に改番)。
落成当初はクロスシートのままでしたが、同年10月に座席を新幹線の転換クロスシートに交換…
2002(平成14)年12月改正の快速「海峡」廃止で全うしていてもおかしくなかったのに、こんどはトロッコ列車。
人生どう転ぶか分かりませんが、鉄道車両も同じですね〜
トロッコ車両に改造されているので分かりにくいですが、オハテフ500-51 は北海道に渡った“オハフ50形”の最後の1両です。
妻部の縦トイが オハ510-1 の丸管ではなくて四角パイプになっていますね〜
これが暖地向けのオハフ50形だった動かぬ証拠です。
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