「増毛ノロッコ号」の制御機能付きの展望客車(オクハテ510-2)
今回も「増毛ノロッコ号」の客車をアップしたいと思います。
舌をかみそうな形式を名乗っている運転台付きの展望車、オクハテ510-2(旭アサ)です。
客車であるにも関わらず乗務員室(運転室)が設けられているので、形式に重量を表す“オ”の次に制御車を意味する“ク”が入れられています。
国鉄時代には考えられなかった形式です。
戦前の特急「燕(つばめ)」「富士」のスイテ38形やマイテ49形などのように後方展望を楽しむタイプの展望車ではないですが、車体側面からの眺望が楽しめるような構造になっているので、展望車を表すために形式の末尾に“テ”が加えられて“オクハテ510”という珍しい形式を名乗っています。
オクハテ510-2(旭アサ) 2016年5月7日 留萌駅
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「増毛ノロッコ号」のディーゼル機関車は増毛方に連結されています。
「増毛ノロッコ号」の編成表(左側が増毛方)
従来の客車列車でしたら、終点で機関車を付け替えて方向転換(機回し)していました。
しかし、これでは近年の簡素化された線路配置で機回しができないため、JR北海道のノロッコ号は、ディーゼル機関車に総括運転ができる機器を搭載し、最後尾の客車に設置された運転台からの遠隔操作で推進運転をすることで機回しを不要としています。
このような方式はオハ50系化された「くしろ湿原ノロッコ号」(1998年)で初めて採用され、1999(平成11)年に登場した「富良野・美瑛ノロッコ号」にも採用されました。
「増毛ノロッコ号」は「富良野・美瑛ノロッコ号」用車両を中心に組成されたので、増毛行きの下り列車はディーゼル機関車(DE15 1533)が先頭とした一般的な客車列車でしたが、留萌・旭川行きの上り列車は当車(オクハテ510-2)が先頭車の不思議な見慣れない編成で運転されました。
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