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只見線転用改造の直前に撮影した元特急「秋田リレー号」専用車の キハ110-224

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2011(平成23)年7月の新潟・福島豪雨により甚大な被害を受けたため長期間不通だった只見線会津川口〜只見間が10月1日に運転再開されることがJR東日本から発表されました。

 
2017(平成29)年に、線路や駅舎など鉄道施設を福島県が保有し、JR東日本が列車を運行する上下分離方式で復旧することで基本合意しており、これに基づいて復旧工事が進められました。

流失した3ヶ所の只見川橋りょうの復旧前後の写真が今回の発表資料に掲載されていますが、これを見るだけでも大掛かりな工事だったことが窺い知れます。

しかも、只見線沿線は国内屈指の豪雪地帯。
雪解けが進まないと工事ができない地域ですので、厳しい条件での工事だったのはないでしょうか。

 
被災から11年が経ちましたが、いろいな障害を乗り越えての復旧です。

やりましたね!!!

 
 * * *

 

只見線で使用されていたキハ40形の写真を用意しようかと思いましたが、これまでにたくさんの写真をアップしてきましたので、今回は少し捻りを加えて運転再開後を見据えた車両を選定してみました。

 
このようなときくらいしかご覧いただける機会がなさそうな車両〜

新潟支社側の只見〜小出間のキハ40系置換用として衛星アンテナ取り付ける前に試運転を行っていたときに撮影した キハ110-224(新ニツ)です。

秋田新幹線開業前の約1年間だけ北上線経由で北上〜横手〜秋田間を結んでいた特急「秋田リレー」で使用されていた キハ110-302 を一般形に格下げ改造したものです。
屋根上機器の配置がオリジナルの キハ110-201〜222 と異なり、(写真では分からないですが)客室のロングシート部分の窓枠にテーブルの跡が残っているなど、特急車時代の名残が今でも見られます。

 
キハ110-224

キハ110-224(新ニツ)  2020年5月27日 大白川駅

上の写真をクリックすると大きな写真が表示されます。

 

2011(平成23)年7月の新潟・福島豪雨で只見線が分断されたため、それ以降は会津若松〜会津川口間は仙台支社(仙コリ)のキハ40形が、只見〜小出間は新潟支社(新ニツ)のキハ40系がそれぞれ受け持ちました。

キハ40系は2020(令和2)年7月までに引退したので、現在は会津若松に常駐する郡山総合車両センター(仙コリ)のキハE120形(キハE120-1〜8)と新津運輸区(新ニツ)のキハ110形(キハ110-135・214・223・224)が只見線の運用に就いています。

仙コリのキハE120形と新ニツのキハ110形を合わせると12両です。

 
被災前、只見線用のキハ40系は17両が仙コリに配置されていましたので、このままでは足りなくなる可能性があります。

しかし、2020(令和2)年3月改正までに磐越西線会津若松〜喜多方・野沢間の区間運転がほとんど新ニイに移管されたので、不足分はせいぜい1〜2両になるのではと思っています。

 
何とかキハ110形を捻出して衛星アンテナなどを取り付けて只見線仕様に改造できそうな気がしますが、如何でしょうね〜

 
なお、写真の キハ110-224 は撮影1週間後の6月3日に郡山総合車両センターに入場し、衛星アンテナとセラジェット噴射装置の取り付けや行先表示のLED化などの只見線転用改造が実施されました。

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