JR四国のキハ32形(キハ32 12)
国鉄分割民営化を前に、経営が厳しくなると予想されたJR北海道・JR四国・JR九州(JR三島)の経営基盤整備を目的として、それぞれの地区にキハ31形、キハ32形、キハ54形気動車が投入されました。今回はこのうち四国地区に投入されたキハ32形、高知運転所(四コチ)のキハ32 12 です。
キハ32形は第3セクター向け気動車をモデルにして製造された両運転台車ですが、同時期に投入されたキハ54形の車体長20mに対して当形式は16mしかありません。
車両製造コストを抑えるために、キハ31形やキハ54形のようなステンレス製車体ではなく鋼製車体となっています。また、乗務員用扉を省略して側扉にバス用の折戸を使用し、台車や液体変速機などの主要部品に廃車発生品を再利用するなど、徹底したコスト削減が図られています。
キハ32 12(四コチ) 2009年5月16日 多度津駅
キハ32形は製造会社により差異があり、新潟鐵工所製(キハ32 1~11)は丸形の前照灯と尾灯が独立して取り付けられ、側窓に黒色サッシが使用されていますが、富士重工業(キハ32 12~21)は角形ケースに前照灯と尾灯が納められ、側窓のサッシは無塗装になっています。
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