3月ダイヤ改正で定期運用を失うキハ185系の中間車(キハ186-3)
3月13日(土)のダイヤ改正で185系電車が特急「踊り子」から引退することが話題になっていますが、気動車の185系、いわゆるキハ185系の方にも地味ながら残念な動きがあるようです。
まったく注目されていませんが…
特急「ゆふ」「あそ」などで活躍しているJR九州のキハ185系ですが、こんどのダイヤ改正で中間車のキハ186形が定期運用から離脱します。
「ゆふ」は2両編成が所定となり、中間車のキハ186形は不連結に…
「あそ」はすでに改称前の「九州横断特急」時代からワンマン改造の2両編成だったので、ダイヤ改正以降、キハ186形の定期運用はなくなってしまいます。
前位側と後位側で窓幅の異なる独特の外観の中間車ですが、コロナ禍が落ち着くまでは出番がなくなりそうです…
久大本線の車両を撮りに行った昨年(2020年)4月の遠征で最近の姿を記録していますので、今回は キハ186-3(分オイ)をアップしたいと思います。
キハ186-3(分オイ) 2020年4月19日 日田駅
上の写真をクリックすると大きな写真が表示されます。
キハ186形は、JR四国のキハ185系には存在しないJR九州オリジナルの形式です。
もともとはグリーン普通車のキロハ186形でしたが、JR九州の使用線区の実情に合わせて車体中央部の仕切りを残したまま旧グリーン室を普通室に改装し、全室普通車のキハ186形に形式変更しました。
旧グリーン室はシートモケットを交換した程度で、シートピッチはグリーン車時代(1,160mm)のまま。
旧普通室も転換クロスシートを回転リクライニングシートに交換したので、特急列車の車両に相応しいアコモデーションとなりました。
非力だった駆動用機関(エンジン)が山岳特急にはネックでしたが、前位側の床下にも250PSの DMF13HS を追設して先頭車キハ185形と同じ500psに増強されました。
さらに、外観も車体側面の上半部をJR九州のコーポレートカラーの赤色に変更して、九州らしいカラーリングの特急形車両に生まれ変わりました。
1992(平成4)年7月改正のデビュー以来、久大本線の「ゆふ」と豊肥本線の「あそ」で使用されました。
「あそ」は2004(平成16)年3月改正で運行体系の変更にともない「九州横断特急」に改称され、このときにキハ186形は不連結となりました(「あそ」の愛称は2020年3月改正で復活)。
それ以降、キハ186形は「ゆふ」で専ら使用されていました。
2008(平成20)年からは駆動用機関の更新が行われ、DMF11HZ系で355psの SA6D125HE-1 に換装され、さらに「九州横断特急」の運転開始以来 2種類に分かれていた塗色も“AROUNT THE KYUSHU”のロゴが入った現在のものに統一されました。
中間車を連結した真っ赤なキハ185系が見られるのも3月12日まで…
残り僅かです。
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