寝台特急「さくら」を牽引していたJR九州の EF81 411
今月発売のイカロス出版刊の「季刊 Jトレイン」に形式写真を提供することになりましたので、ここ数日は久しぶりにフィルムスキャナ(Nikon SUPER COOLSCAN 9000ED)をセットして、懐かしい写真をきれいにスキャンしてました。
昨年3月の書庫の引っ越し以来、フィルムスキャナは使えない状態で、動くかどうか心配でしたが、特に問題なく写真データを編集にお渡しすることができました。
このときに過去のネガやポジを整理してみたところ、ほとんど撮影した記憶のない形式写真がたくさんできてきましたので、これを機にいつくかをスキャンしてみることに。
ただ、Mac周りのスペースの関係で数日後にはスキャナを撤去せざるを得ないので、今回は電気機関車を中心にスキャンしようと思っています。
今回は、昨晩(2/6)1枚だけスキャン&レタッチしてみた形式写真をアップしてみたいと思います。
JR九州に引き継がれた大分鉄道事業部大分車両センター(大)の EF81 411 です。
寝台特急「さくら」を下関〜門司間だけ牽引していたときに撮影した写真で、この区間はヘッドマークを掲出していませんでした。
EF81 411(大分) 2000年11月12日 下関駅
上の写真をクリックすると大きな写真が表示されます。
EF81形400番代は、関門トンネル区間(下関〜門司間)を担当していたステンレス機 EF30形を置き替えるためにEF81形0番代を重連総括制御に改造したグループで、日立製作所製の中期形車両を種車として EF81 401〜414 の14両が小倉工場で改造されました。
落成時期が国鉄民営化を見据えた1986(昭和61)年11月ダイヤ改正以降だったため、JR貨物へ継承予定の EF81 401〜408 は門司機関区に、JR九州に継承予定の EF81 409〜414 は大分運転所(のちの大分鉄道事業部大分車両センター)にそれぞれ配置されました。
なお、写真の EF81 411 は400番代に改造される前の EF81 52 のままで田端から大分に転入していたため、原番号のままブルートレインなどの旅客列車限定で運用されていました。
EF81 409~414 はJR九州に継承されたため、JR九州所属を意味する赤色のマークが第1エンド寄りの車体側面にJRマークが貼付されました。
関門トンネル区間では、EF81形は第1エンドを下関方に統一して重連総括制御用のジャンパ連結器やホース類を片渡りにして簡略化しています。
さらに、JR九州機はJRマークを第1エンドに寄せているので、JRマークの位置を見ればすぐに車両の向きが分かるようになっています。
ですから、下関駅ホームの構造が分からなくても、この写真を見ると車体左側に赤いJRマークが貼付されているので、下り列車だということが簡単に分かります。
大分配置のEF81形400番代は寝台特急「あさかぜ」などの旅客列車や一部の貨物列車にも使用されましたが、その後の寝台特急列車の廃止にともない徐々に両数を減らしました。
「あさかぜ1・4号」の臨時格下げ、「みずほ」の廃止にともない、1996(平成8)年3月に EF81 412・414 が廃車。
2005(平成17)年10月に「彗星」が廃止となって大分への送り込み運用がなくなってJR貨物門司機関区の常備となり、その時点での稼働車は EF81 410・411 の2両のみとなりました。
2006(平成18)年4月に保留車だった EF81 409・413 が廃車。
そして、最後まで残っていた九州ブルトレの「富士」「はやぶさ」が2009(平成21)年3月に廃止。
これによってJR九州所属のEF81形400番代は定期運用が消滅し、最後に残っていた2両も平成22(2010)年12月に廃車となりました。
そう言えば「さくら」という列車愛称は九州新幹線に引き継がれて久しいみたいですね。
でも、九州新幹線にまだ乗車したことがないので、「さくら」という愛称が新幹線に引き継がれているのが実感できません。
息子の大学受験が終わったら西に行こうと考えているので、新幹線「さくら」を体験してアップデートしたいと思います。
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