来春の引退が見えてきた客車改造のキハ143形気動車(キハ143-101)
JR北海道の新形車両737系電車4両が、日立製作所笠戸事業所(山口県下松市)の最寄りの下松駅から手稲(札幌運転所)に向けて甲種輸送されているようです。
737系電車を新造することは8月に発表されていましたが、12月中旬くらいに落成するものと勝手に思い込んでいたので少し驚きました。
厳しい冬が来る前に札幌運転所(札サウ)に配置し、来年(2023年)3月ダイヤ改正に向けて試運転を重ねていくのでしょうね〜
737系外観イメージ(JR北海道発表資料より)
737系は、日立製作所が製造するアルミ合金製車体の通勤形交流電車ということなので、735系や各社で活躍している“A-train”シリーズの車両のように(段ボールのような断面をした押出成形体の)高強度アルミダブルスキン構体を用いていると思われます。
735系が登場した当時は極寒冷地での使用実績がなかったアルミダブルスキン構体ですが、735系で特に大きな問題がなかったので、室蘭線室蘭~苫小牧間を受け持つキハ143形100・150番代は3月ダイヤ改正あたりに置き替えられるでしょう。
ただ、737系の投入編成が13本(26両)なのに、置換対象車のキハ143形は5編成のみ…
キハ143形を置き替えるだけなら、新型車両737系の投入は5本のみで済むはずです。
となると、函館本線岩見沢~旭川間で使用されている721系(の一部)もついでに置き替えてしまうのでは?
この区間は721系0・3000番代など初期グループの車両が入ることが多いですし、朝晩を除けばすべての列車が小樽・札幌方面の列車と系統分離されています。
1988(昭和63)年製のうち機器更新を行っていない7編成(サウF1〜F6・F8編成)くらい簡単に淘汰できそうな気がしますが、どうでしょうね〜
ということで、今回は新形車両737系によって置き替えられるJR北海道のキハ143形のうちトイレなしの100番代、キハ143-101(札ナホ)をアップしたいと思います。
キハ143-101(札ナホ) 2017年5月26日 登別駅
上の写真をクリックすると大きな写真が表示されます。
種車の オハフ51 36 は1981(昭和56)年製ですから車齢41年。
札沼線(学園都市線)用としてキハ150形と同等の駆動システムを搭載し気動車化されたのが1994(平成6)年8月ですから、気動車としてもよく頑張ったと思います。
車体裾部に絞りはないものの、あの頑丈なキハ40形と同じ仕様の鋼板を組み上げた車体だったから気動車化にも耐え、これまで地道に現役で使われ続けたのでしょう。
少数派形式なのでキハ40形ほどの注目は浴びていませんが、最後の冬をいつものように乗り切って欲しいと思います。
最後に、放置したままのサイト「国鉄型車両ファイル」から国鉄時代に撮影したオハフ51形の写真を持ってきました。
オハフ51 15(札イワ) 1986年9月9日 岩見沢駅
乗務員室の狭い後位側から撮った写真ですので、こちら側は気動車化の際に乗務員扉と妻窓が閉塞されています。
写真の オハフ51 15 は1994(平成6)年8月に キハ143-153 に改造されました。
キハ143-153 は以前こちらに掲載したことがありますので、ページを跨ぐことになりますが、気動車化改造前後の姿を見比べてみては如何でしょうか?
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